有機生産向け処方
有機生産とは
有機生産に適した成分を選択するのは簡単ではありません。製剤の使用場所はもちろんのこと、収穫した作物やその加工品がどこで販売されるかも考慮しなくてはならないからです。
「有機」とは、所定の指針を守って生産・加工された食物(およびその他の製品)をさす一般的な用語です。
農作物の場合には次のような指針があります。
- 高い生物学的多様性の維持
- エネルギーと天然資源の責任ある利用
- 機械的もしくは天然の生物生産法の使用
- 外部資材の使用制限
有機生産の法律
有機農業では農地に用いることができる農薬の種類が厳しく制限されています。かりに不適切な資材を用いた場合、生産物も農地も長期間「有機」の資格を停止されるおそれがあります。ですから、有機生産用として販売する農薬は関連法規を厳守することが鉄則であり、そのような有機使用農薬(またはその他の製品)の処方は一筋縄ではいきません。材料として利用可能な製品は少なく、適用される法律の中には解釈が難しいものもあります。
USDA NOP*リファレンスガイド
インサイツマーケティングマネージャー、ニール・ステイントンからの有機生産向け処方に関するアドバイス
国によって有機生産の規則は異なり、有機規格もさまざまです。そこで、有機生産向けの処方を開発するには、まず遵守すべき規格を事前に理解しなくてはなりません。
有機生産用の不活性成分
当社の製品には有機生産に適したものが多数あります。
EU規則2018/848によると、EUでは、従来の(非有機)農業に使われるすべての補助成分(すなわち「不活性」成分)は有機生産用の植物保護剤への使用が認められています。ただし、より厳しい要件が課される国もあるので、使用前に該当国の規則を必ず確認してください。
米国では、有機生産向けの不活性成分にはUSDA NOPの規定が適用され、現時点では、EPA List 4AおよびList 4Bに記載された不活性成分は有機生産向けの植物保護剤に使用可能とされています。米国で有機生産向けに承認されている適切な不活性成分を選択するには、クローダが作成したリファレンスガイドが役立つでしょう。
製品の有機認証を支援するために、クローダの選りすぐった不活性成分はOMRI Listedに認定済みです。それらの製品の「OMRI Listed」の認定証がご入用の際は、ご請求いただけます。その他の製品のOMRI List認定の可能性についても、お問い合わせください。
用語集とリンク
- USDA - United States Department of Agriculture(米国農務省)
- NOP - National Organic Program(全米オーガニックプログラム)
- EPA - Environmental Protection Agency(環境保護庁)
- List 4A - EPA「Minimal Risk Inert Ingredients」(最小リスク不活性成分)に分類された農薬不活性成分のリスト
- List 4B - EPAが十分な情報に基づき、農薬における現行の使用パターンでは公衆衛生や環境への悪影響はないと判断した成分
- OMRI - Organic Materials Review Institute(有機資材評価研究所)